娘が通っている小学校が、ドキュメンタリー映画になりました。
監督:オオタヴィン
ナレーション:吉岡秀隆
エンディング曲:ザ・ブルーハーツ
出演:
堀真一郎(きのくに子どもの村学園学園長)
茂木健一郎(脳科学者)
尾木直樹(教育評論家)
辻信一(文化人類学者)
高橋源一郎(作家)
『夢みる小学校』
https://www.dreaming-school.com/
2月4日(金)より
東京 シネスイッチ銀座・アップリンク吉祥寺にて公開決定!
2月18日〜名古屋 名演小劇場
3月4日〜大阪 シネマート心斎橋
私は、この学校に子どもを通わせるために、学校のすぐ近くへ引っ越しをしました。
そこまでしてこの学校に娘を入れたかった理由は、私自身が子供のころ、学校嫌いだったからです。
理不尽な校則、
暴力的・高圧的な教師たち、
軍隊みたいな整列・行進…
子供心にずっと違和感とストレスを感じていました。
なので自分に子どもができたときは、
「あんな恐ろしい体験は子どもにしてほしくない、
どこかに安心して通わせられる学校はないものか」
と思い、すぐに学校探しをはじめました。
そうして出会ったのが
「きのくに子どもの村学園」です。
この学校のスローガンは、
まずは子どもをしあわせにしよう。すべてはそのあとに続く。- A.S.Neill
心理学を学び、カウンセリングを行っていると、
「子ども時代の環境や出来事が、その人の人生に多大な影響を与えている」
ということを痛感します。
子ども時代のトラウマが原因で、大人になっても、何十年たっても、ずっと生きづらさを抱えている人のなんと多いことか。
子ども時代を安心できる環境でしあわせに過ごした、しあわせな大人が増えれば、世界はどんどんよくなる。
本当にそう思います。
子どもを追い込んでいる「こうあるべき」「こうすべき」という観念を手放していけば、大人だってもっと自由になれる。
でも実際には、学校がつらい、行きたくないという子どもの数は年々増えています。
10代の子どものLINE相談を受けていても、
「勉強を頑張らなきゃと思うけど、できない。
親や先生からは責められてつらい。
自分はだらしなくて弱くてダメな人間だ。
もう生きているのがしんどい。」
という悩みを抱えている子がものすごく多い。
興味がないことに対してやる気が出ないのは当然だと思うんです。
なのに、頑張れない自分が悪い、ダメなんだ、と思い込まされてしまう。
そして自己肯定感はどんどん低くなり、自己嫌悪の渦に飲み込まれてしまう。
汐見稔幸先生が先日のイベントで仰っていましたが、
勉強=強いて勉める
つまり、我慢してつまらないことを頑張る必要なんて、本当は無い。
大切なのは「学び」なんだ、と。
きのくに子どもの村小中学校は、日本でいちばん自由で楽しい学校とも言われています。
テストがない
宿題がない
チャイムがない
通知表がない
そしてなんと、「先生」もいない!
きのくにの大人たちは、子どもたちが自ら問いを立て、試行錯誤しながら学んでいくのをサポートしながら、見守る存在。
そこには、子どもたちがみんな持っている
“自ら学ぶ力・育つ力”
への深い信頼があります。
学校見学に行ったとき、中学校の校舎内にはこんなスローガンが貼られていました。
一般的には、「大きな夢を持とう」とか「夢に向かって努力しよう」とか言われがちな学校内で、
ただ生きるだけでいい。
そのままでいいんだよ。
というメッセージがものすごく衝撃的で、感動しました。
「あなたはありのままで、大切な、素晴らしい存在なのだ。」
ということは、私がカウンセリング活動やセラピーを通じて、あらゆる人に伝えたいと思っているメッセージでもあります。
そんなきのくには、いろいろ型破りな学校ではありますが、文部科学省の教育指導要領にちゃんと準拠している「一条校」。
ということは、公立小中学校でもやろうと思えばこんなに自由な学校にできるということ…!
ぜひ、一人でも多くの方に、この映画を見ていただき、こんな学校もあるということを知ってほしいです。
そして、日本の公教育が変わっていく一つのきっかけになったらいいなぁ、と思っています。